モーターで動くものを作っていくと、自分で操作できるものを作りたくなってきます
「操作する」と言っても、ラジコンみたいに無線だったり、センサーでジェスチャーを読み取ったりと色々な方法が考えられますが、ここでは有線で操縦する方法を考えます。
さあ、有線ということは決まりましたが、実は有線操縦にもいろいろあります。双方にコンピュータが載っていて、電線には「この部分を動かせ!」というデジタル信号を送って動かしたりする方法もありますが、ここではシンプルにモーターが動かしたいものについていて、コントローラーで電力を送る方法について考えます。
- 動かしたいものにはモーターだけ乗っている
- コントローラーには電池とスイッチが乗っている
- 電線に電流を流してモーターを駆動する
モーターのオン/オフを切り替える
まずは一番単純な有線操縦です。
- スイッチを押したらモーターが回って進む
- スイッチを離すとモーターが止まる
この仕組みで作ったのがこちらのロボ
リモコンは100円ショップで買ったスマホ用シャッターボタンを改造しています。リモコンの下についている黒い箱は電池ボックス。単純ながらこれだけでも結構遊べます。ひたすら直進あるのみ!
モーターを正転反転させる
次のステップとしてバックができるようにしたいです。バックするということは、モーターが逆方向にも回転するということ。ではどうすればモーターが逆方向に回転するでしょう?それは電流の流れる方向を反対にすればいいのです。電池の向きで考えるとイメージしやすいですね。
でもバックをするたびに電池を逆さに入れ替えたりなんてちょっと面倒です。スイッチを押すだけで電流の向きが入れ替わって欲しいですよね。そう、「電流の向きを制御する何か」を間にはさんであげる必要があるのです。回路の工夫
まずは電流が流れる道の繋ぎ方を工夫するやり方です
このスイッチは上下連動して同じ向きに動きます。スイッチを切り替えると電流がどのように流れるか見てみましょう。スイッチが上に繋がった時と下に繋がった時で、モーターに流れる電流の向きが変わりました。このように配線を工夫することによってモーターの回転を手元でコントロールすることができます。スイッチ以外の電子部品が必要ないのでシンプルに回路を作ることができます。
このようにオンオフをレバーで操作するスイッチを「トグルスイッチ」と言います。このトグルスイッチ、色々種類があるのでちょっと整理します。
まずは接点数。1箇所のオンオフをするだけのものを1接点、二つの経路を切り替えられるものを2接点と呼びます。
次にポジション数。レバーの動く位置が左右に倒れるだけのものが2ポジション、真ん中でも止まるものが3ポジションと呼びます。そして回路数。2回路のものは内部に二つのスイッチが入っていて、一つのレバーで同時に動かします。
最後にレバーがバネで戻るかどうか。オルタネイトはレバーを倒したら触っていなくてもそのままの位置で止まります。モーメンタリはバネが入っていて、手を離すと真ん中の位置までレバーが戻ります。スイッチの説明で「ON-OFF-ON」のように書いてあったらオルタネイト、「(ON)-OFF-(ON)」とカッコが付いていたらモーメンタリの意味です。「ON-OFF-(ON)」と書いてあったら片側だけモーメンタリということです。
さて、トグルスイッチの種類の呼び方がわかったところで、今回必要なものは
「2接点、3ポジション、2回路、両側モーメンタリ」のトグルスイッチです
この条件のスイッチは種類が少ないのですが、手に入りやすいものだとこんなのがあります
- エレクラフトシリーズ No.23 リモコン・トグルスイッチ(基板用・2個)
- https://www.tamiya.com/japan/products/75023/index.html
- エレクラフトシリーズ No.18 6P トグルスイッチ (セルフニュートラルタイプ)
- https://www.tamiya.com/japan/products/75018/index.html
- ユカイ工学の小学生ロボコン公式キットのスイッチもこのタイプです
- https://kurikit.ux-xu.com/adventure/
次はリレーで回路を組む方法とモータードライバを使う方法について紹介します
近いうちに更新します
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